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横須賀文化会館 写真展情報「流転」チェルノブイリと福島を歩いた写真家の見た景色

半島TIMES (ニュース・速報)

上町にある横須賀市文化会館の市民ギャラリーで特別な写真展が開催中

チェルノブイリと福島という二つの世界規模の核エネルギー問題震源地を歩いた写真家 中筋 純氏の写真展「流転」だ。

 

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流転

 

まず、上手い。写真そのものが良いのだ。

核エネルギーに関しては様々な捉え方がある。だがそれを抜きにして純粋に写真を見ると、構図や色、切り取られた風景がそれだけで上質な写真として完成している。不謹慎かもしれないが、横に記されたキャプションを読まなければキレイだと思ってしまう写真がいくつもある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もちろん、写真家本人は核エネルギーに問題意識を高く持ち、反対の姿勢だろう。そういうスタンスが全面にある写真展の場合、来場者に核エネルギー製造側が来場することは少ないと思う。

車の事故を起こした場合を例に考えてみると、事故を起こした当人がわざわざその現場を写真に収めた展示会に訪れるとは思えないからだ。

それに、肯定派の方の来場も少ないと思う。

 

そこで敢えて言えばこの写真展は、キャプションや撮影地、案内の説明書きを全て取っ払い、純粋な写真として並べても見応えがある写真展になっている。

むしろ、横須賀や東京の町中を撮影して隣に展示して欲しいとさえ思った。この写真家にはそれを違和感無く溶け込ませる技術や見せ方があり、身近な土地は一層写真への理解や関係性を刺激する。

 

 

フレコンバックという汚染廃棄物を入れた無数の袋の整列と影、光り。

 

 

廃墟となったチェルノブイリの民家

 

 

 

 

 

 

そして、誤解を恐れずに言えば、逆にどこか安心してしまう可能性さえ写っている。

というのは、人が住まなく、住めなくなった場所でさえ地球の生物はあちこちで増え続け成長し、新たな生態系を築いていくシーンが面前に広がるからだ。イノシシや蜘蛛、蔦、苔、そしてキノコが生きている。

 

 

 

私達人間がこの先どのように生き、汚れた土地がどのような荒廃や回復を見せるのか、我々数世代では見終えることはできない。ただ、その過ぎて行くであろう果てしない年月の穂先を想像するひとつのヒントとして、この写真展はあらゆる立場、あらゆる思想、あらゆる境遇の元にその麦芽を覗き見ることを可能にしている。

 

会期は短いのでお早目に。

 

中筋 順 写真展『流転』福島&チェルノブイリ

会場:横須賀市文化会館 三階 市民ギャラリー

会期:2017 8月3日から7日まで。9時から18時30分(最終日は16時まで)

入場無料

その他全国巡回中

infomation: www.facebook.com/2016Fukushima.Chernobyl/

 

*会場は写真撮影可能で、担当の方からネット掲載許諾

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